6月に入りますと梅雨の時期ですね。
シーズンオフの衣更えはもうお済みですか?
「衣更えをする」とは、どんなイメージをお持ちですか?季節が移り替わる時期にこれから着る衣類や収納ケースを取り出しやすい位置にただ移し替えるだけと考えてしまう方もいることでしょう。入れ替えるだけではなく、ワンランク上の衣更えを実践していただけると衣類を長く着られるようにすることができますよ。
衣更えをする日は、2日以上晴れの天気が続いている日に換気をしながら行うのがベストです。湿気のある日に行う場合は、湿気を扇風機で飛ばしたり、エアコン除湿の衣類乾燥モードなどをしながら行うと湿気対策として効果的です。
冬物衣類のケアで「やりがちなNG例とその対策」5つのご紹介です。
今までのご経験で当てはまるものはいくつあるでしょうか!?
①冬物の「しまい洗い」は、初夏に行っている。
5月上旬から6月上旬にかけてを「初夏」と呼ぶそうです。
この時期、衣類を食べる害虫が成虫になり衣類に卵を産み落とす可能性があります。虫食いの元となる害虫を発生させないためにも早めのしまい洗いが効果的です。
また、害虫は湿度が高い環境を好みます。しまい洗いをしない時期は、衣類を陰干しして乾いた風に当てて乾燥させたり、アイロンをかけて衣類についた虫の卵を駆除する方法もあります。
衣類に限ったことではありませんね。害虫の代表…「そろそろ〇〇〇リが出るころだな」と思う前には一度、室内をいつもより細かく清掃しておくことが良いでしょう。
②数回しか着ていないものは洗濯せずにしまっている。
大して汚れていないだろうと思っていても思わぬトラブルがあります。
暖房による脇汗、襟にあたる皮脂汚れ、気づいていない汚れが黄ばみの原因に。害虫の餌食に。どんな衣類も洗濯を繰り返せば傷んでいきますので洗濯頻度は減らしたい…。その気持ち、わかります。とりあえず「〇〇〇リーズをかけておこう」なんて衣類にスプレー吹き付けても汚れは落ちません。デリケートな衣類ほど傷みの原因にもなります。シーズンを終えた衣類は家庭洗濯やクリーニングをしてから収納しましょう。
③収納場所で「防虫剤」を使っていない。
特に冬物衣類には防虫剤が必須です。
ウールやカシミヤ、シルク素材はクリーニングしても繊維自体が栄養源のため、虫食いの被害にあう可能性があります。収納する衣類の上部に添えてください。発生するガスは空気より重たいため、下におりていきます。種類の違う防虫剤を一緒に使うと互いの成分が影響し合って衣類を変色させてしまう事例がございますのでご注意ください。防虫剤の有効期限もしっかり確認しておきましょう。
④クリーニングから戻ってきた衣類は、ビニールカバーをしたままクローゼットに仕舞っている。
クリーニングから仕上がってきた衣類のビニール包装はお取り外しください。
ビニール包装は、移動中のほこりや雨、汚れから守るためです。ウールや綿の素材は湿気を取り込みやすい性質があります。湿気が滞留したままの状態ですと、いざ着ようと取り出した時に「ん?臭い!」は避けたいですね。
カバーを外すタイミングが遅れてしまった場合は、晴れて乾燥している日に一日陰干しをして湿気を飛ばしてから仕舞うことをお勧めします。不織布のあるカバーであれば通気性があるためそのまま収納することができます。
⑤衣装ケース内を清掃せずにそのまま収納している。
繰り返し使っている衣装ケースに「カビ」や「害虫」が潜んでいる可能性もあります。
カビの発生を心配される場合は、アルコールを使った拭き掃除をしてよく乾燥させましょう。除去するだけでなく、発生予防にもなります。防虫剤をお使いの場合は衣装ケースの蓋をきちんと閉めておくと防虫効果が高まります。段ボールへの収納は湿気を取り込みやすく、カビの原因になりやすいため避けましょう。衣類を収納するにはプラスチックケースや不織布袋がお勧めです。
ここまで5つのやりがちな行為についてご紹介しました。
毎年、梅雨の時期からカビや黄ばみの発見でトラブルになったものが持ち込まれるケースが増えています。
クローゼットや衣類収納ケース内をこの機会に点検してみてはいかがでしょうか。
今後もお役に立てる情報を発信してまいります。お読みいただきありがとうございました。