秋のスーツはアイロンをかける前に確認を
日頃より当店をご利用いただきまして、ありがとうございます。上着を着る機会が増える秋。しまっていたスーツを取り出して、しわが気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
きれいに整えようとアイロンを強く押し付けると、生地の表面がつぶれるなどして、光って見える「テカリ」につながることがあります。しわを追いかけて何度もかけ直す前に、まずは衣類の状態を確認しましょう。
ポケットの中を空にし、ほこりをやさしく払います。汚れやしみがある部分は、そのまま熱を加えずにお手入れ方法を相談するのがおすすめです。軽いしわなら、ハンガーに掛けて休ませることで目立ちにくくなる場合もあります。
素材名だけで決めず洗濯表示を確認
アイロンを使う前には、スーツの洗濯表示を確認してください。アイロンが使えるかどうかに加え、記号の中の点で示される温度の上限や、スチームに関する注意書きも大切です。使用できない表示がある場合は、ご家庭でのアイロンがけを控えましょう。
ウールは、熱や圧力のかけ方によって風合いが変わり、表面の毛羽が寝てテカリが目立つことがあります。ポリエステルなどの化学繊維も、高すぎる温度で変形や光沢の変化が生じる場合があります。
同じ素材名でも、混紡や表面加工、裏地などによって扱いは異なります。「ウールだからこの設定」と決めず、衣類の表示とアイロンの取扱説明書を優先してください。温度を下げた直後は底面が十分に冷めていないこともあるため、慌てずに作業しましょう。
当て布を使い目立たない場所から
アイロンが使えることを確認したら、清潔で薄手の、色移りしにくい当て布を用意します。布自体が設定温度に適していることも確認し、生地にアイロンの底面が直接触れないようにしましょう。
当て布にしわがあると、その跡が衣類に付くことがあります。平らに広げ、内側などの目立たない場所で、色や風合いに変化がないか試してから進めてください。当て布を使っていても、高温や長時間の加熱を避けることが大切です。
スチームも、使えばよいとは限りません。衣類の表示や機器の説明に従い、水滴や蒸気による変化に気を付けましょう。判断に迷う場合は、無理に試さず相談してください。
力を入れず平らな部分を少しずつ
アイロンをかけるときは、安定したアイロン台の上で生地を自然に広げます。しわを伸ばそうと強く引っ張ったり、体重をかけて押し付けたりせず、必要な部分に短く当てて持ち上げるように進めましょう。同じ場所に当て続けないこともポイントです。
ポケットの袋布や縫い代が重なる部分は、表側に跡が出ることがあります。厚みのある場所を無理に押さえず、ご家庭では扱いやすい平らな部分にとどめると安心です。
仕上げたあとは、熱や湿気が残ったまま着用したり、たたんだりせず、形を整えて休ませてください。途中で光り方や手触りに変化を感じたら、その場で作業を止めましょう。
折り目や立体的な部分は無理をしない
ズボンの折り目がずれているときや、折り目が重なって見えるときは、ご家庭で直そうと繰り返し熱を加えないようにしましょう。元の線を見極めにくい場合は、クリーニング店に相談する目安です。
ジャケットの肩や胸、襟の返りなど、立体的な形をした部分も、平らにつぶして整えるのは避けたいところです。表示が読めないもの、扱いに迷う素材、大切なスーツも、無理をせずプロに任せることをご検討ください。
すでにテカリや変形がある場合は、さらにアイロンをかけず、気になる場所と、ご家庭でどのようなお手入れをしたかを伝えましょう。状態によっては元に戻すことが難しい場合もあります。
秋のスーツのお手入れは、洗濯表示の確認、当て布、控えめな熱と力を意識することから。しわを一度で取ろうとせず、大切な一着をいたわりながら整えていきましょう。ご来店に関するご案内は店舗情報ページ、クリーニング料金は料金表ページをご覧ください。

